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vol.13 ~トブ~

マスコット

2008年 10月23日~26日
池袋 シアターグリーン BOX in BOX THEATERにて

 

一人の男が、ぼんやり見てた。

そしたら、人が集まった。

男の見ていた所に 透明人間 が現れる?! 

「なんなんだ?」と考える人々。

分からないことが多すぎて、

分かっていたことまで分からなくなりそう。

分からない先へ糸を手繰る。

そんなお話。

vol.13チラシ

MOVIE

この公演のイメージMOVIEを試験的に作製しました。座長の力作です。


 

挨 拶 

 

今回、20代前半という若い力がプラスされました。

20代前半と話することなんて、そうなかった私にとっては、沢山の発見や、感動をもらいました。

30代の座長は、今回の作品を書いている最中に「やつらと張り合いたい!」と何度となく発言していたのですが、自分で仕掛けた腕相撲でいつだって圧勝だった彼が苦戦するという現実を突きつけられてしまいました。

若いと言うには少々難しい20代、歳をとったと言うにはまだ早いような30代、中年だとは言いづらい40代、歳追うごとに表現の微妙な年齢の波がやってくる。孔子の言った道を歩んでいるようでむず痒い。

そんな中、出来上がったのが今回の作品「空気ノ機械ノ尾ッポvol.13 ~トブ~」です。

今回の作品「トブ」では、皆様にご協力いただくところがございます。

皆様のお手やお声を拝借いただけたなら、きっともっと遠くへもっと遙か彼方へとトブ事ができるでしょう。

では、「空気ノ機械ノ尾ッポ vol.13 ~トブ~」1時間15分の世界をお楽しみくださいませ。

私事ですが、今回の作品を、10年連れ添ってくれたシマリスのグーに捧げます。グーはこれまで、何度となく空気ノ機械ノ尾ッポの台本の素材をくれたりしておりました。私にさまざまな事を教えてくれたグー、10年間、本当にありがとう。

著:松川晃子

 

 

舞台風景

 

ハンガーとたこ糸、細々とした処理は段ボール。背景には青いろの大布を用意。

ハンガーは一つずつ上下するように工作。たこ糸のまっすぐとした細い線がまるで鏡があるかのような影を落とす。

 


 

 

台本抜粋

シーン「天使の羽」より

I 透明だけど人間なのかなって

H どういう意味?

I だから、透明なんだけど、

  普通の人間なんだろうか?

H どういう意味?

I なんだよ

H 透明の人間がいるわけ無いって言ってて、

  透明なのが人間なのかどうかってさ、

  そういう…心配?

I 心配てのではないけど …どうかな…ってね

H なんだそれ…

I 服着てるっていってた。

H …透明で服か…だめだろ、基本的ミスだな

I 間抜けだ…裸になればいいのに…

H …煙草吸ってる

I あ…もっと間抜けだな……裸で煙草か…

H ……バーカ…

I 見えたり消えたり…な…

H 消えたり見えたり…だ…

 

 

参考資料作品について

 

●  「飛ぶ男」(安部公房 著)

ここ最近、私の周りに亡くなる方が増え始めた。そういう年齢になってきたという事なのだろう。だけど、「増えてきた」というのが正直な気持ちだ。

初めて”人が亡くなる”事にショックを受けたのは、1993年1月22日 安部公房氏が亡くなった事だった。さほどのファンでは無かったけれど、上京して初めて買った本が「壁」で、その内容がチンプンカンプンだった事が悔しくて

古本屋に行き、安部公房氏の本を買いあさった。その本を読み切れないでいる時に、ニュースを見た。最後の本「飛ぶ男」を買ったのはいつ頃だったか…。この本は、彼が死ぬ間際まで書いていた物語。この本は、安部公房氏の死後、愛用したワープロのフロッピーから発見された長編を本にしたもので、未完のままで終わっている。決して着地することのない飛ぶ男。飛び続ける世界。

この書きかけの本を彼は世に出したかっただろうか、それとも、こんな中途半端では出したくない!なんて思っただろうか…それでも、この書きかけの世界は「安部公房の世界」そのものだと思った。

今回、作品を書くにあたって、安部公房氏の最後の一文を拝借しました。 

 

●  「月へのエレベーターについて

米LiftPortは、米国宇宙協会(National Space Society)が進めている、地球と宇宙ステーションを結ぶエレベーター「Space Elevator」建設計画への正式な参加を表明した。2018年4月12日が運行開始予定日とアナウンスされている。

Space Elevatorを、サイエンス・フィクションの世界ではなく、現実の宇宙計画として科学的な観点から綿密なる研究調査を行うプロジェクトに、これまで半世紀以上の歳月が費やされてきた。

建設には巨額の費用がかかるものの、完成すれば、宇宙に向けてロケットを打ち上げるよりも、はるかに少ない費用で安全かつ容易に宇宙計画を進められるとのメリットが強調されている。

LiftPortは、実際の建設作業を担うことになっており、太平洋上の赤道付近に海上プラットフォームを設置予定。そこから約62,000マイル(約10万キロメートル)上空の宇宙ステーションに向けて、カーボン・ナノチューブ製の帯状エレベーター通路(Ribbonと呼ばれる)を作り上げる。大気圏外には約4時間で到達し、エレベーターの最大積載量は5トン。海上プラットフォームと宇宙ステーションを、1年に数百回の往復が可能という。通信衛星や、太陽エネルギーを利用した発電システムといった物資の輸送のみならず、人間を乗せて運行することも計画されており、手軽な宇宙旅行が実現することになるかもしれない。

エレベーターに乗って宇宙へ行ける……!? いまだ信じ難い話ながらも、LiftPortのホームページ上では、運行開始に向けたカウントダウンがスタートしている。

※詳しくはこちらをご覧ください。

 マイコミジャーナル(本文参照資料)

 日本宇宙エレベーター協会

著・松川晃子

 

 

公演概要 

2008年 10月23日~26日
池袋 シアターグリーン BOX in BOX THEATERにて

作・演出 空気ノ機械ノ尾ッポ
出演 原寿彦 / 松川晃子 / 平純一郎 / 有働マコ

高橋清彦(アクターズオフィス)

川合将司((株)ドリームフォープロモーション)

川合一嘉 / 金子傑 / 杉原敏行 / 十代田修

五月女浩之 / 田中真紀 / 宮路央 / 藤岡美絵

Stuff  照明:池田圭子 / 宣伝美術:井手口智人

音楽:高橋清彦 / 音響:仙浪昌弥

舞台監督:小菅良隆 / 宣伝協力:伊藤乃理恵

制作:空気ノ機械ノ尾ッポ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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