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vol.21 〜カミシメル〜

マスコット

空気ノ機械ノ尾ッポ vol.21 〜カミシメル〜

vol.21チラシ

2015/02/20(金) ~ 2015/02/22(日)
すみだパークスタジオ 倉にて

 


目の前に封のされた封筒が一通、落ちていた。
宛先も差出人も何もない封筒が一つ。
この封筒を愛してしまった人のお話。
どうぞ、お楽しみに!!


挨 拶 

私は今まで走ってきました。いや、今も走っています。
それは、この思いを伝えるため、このからだの中にある、
喜び、悲しみ、怒り、…違う、うまい言葉が見つからない~
でも、みてくれた人がウズウズするような、たぎるような、この感じ
だから、私は思いっきり走る。
だって人間言葉だけじゃないでしょ。
この思いを伝えるため、今回どうするかを考え、考え、考えました!!そこでこの思いを一緒に伝えるべく走って欲しい人たちに声をかけ、賛同してくれる仲間を集めました!!

これなら面白くならない訳がない!!
伝わらない訳がない!!
魅せられない訳がない!!
皆さんをウズウズさせない訳がない!!

この仲間と共に走りまくりたい、その姿を魅せ皆さんに伝えたい!!
このからだの中にある思い、私一人分ではない。
この十一人の仲間との激しい思い。伝われ拡散希望、
いやいや、希望じゃない、必ず伝える!!
ここにいる全ての人にこの思い 伝われーーーー!!

空気ノ機械ノ尾ッポ座長 原 寿彦

 

 


よみものー深紅の手袋 

今回の作品は、電車に乗っていて考えたものです。
まもなく台本を手がけなくてはならないというのに全く何も浮かばない、もう枯れ果てたのだろうかしらと後ろ向きな事でクダクダと頭を悩ませているところ…網棚に手袋が片方だけ置いてあるのが目に入った。
その手袋は、深紅の革で出来ている。私のゴツ目の指では到底入りそうもない。手首のところには兎の毛なのかわからないが、どうやら本物の動物のものらしき細いフワフワした白い毛が縁取られている。いかにも高そうな手袋。きっと線の細い髪の長い美しい女性が手にしていたに違いない…パッと見たときそう思った。細長く美しい指、そのツメには赤いマニキュア…指輪も糸のように細いシルバーのものをしているだろう、たぶん高級品のブランド物。私の中で徐々にこの手袋の持ち主が見えてくる。鞄の中から何かを取り出そうとしたときに、この手袋は落ちたのだろう。
ハンドクリームかしら?
それだったら手袋を取るはずだ。きっとそうだ、ハンドクリームを鞄から取り出した。そのハンドクリームは外国製でうっすらと良いにおいのするものだろう。鞄は少し大きめ、手袋が落ちても気がつかないくらいの大きさ。色は…薄いベージュ?いや、真っ白とか…もちろん革製のブランド物に違いない…着ている服はたぶん…靴はきっと…
想像は止まらなくなっていた。気がつけば電車は目的の駅に着いていた。
名残惜しいが、ここで下車。
そしてふと「あの手袋は電車に乗ってあの先どこまでいっただろう」
なんて考えたとたん、美しい女性の姿が消えた。
もしかしたら、あの手袋は持ち主から逃れたかったのかも知れない…という考えがよぎったからだ。もしかしたら、ハンドクリームが外国製の嫌な臭いがプンプンするものだったとか、鞄の中が整理されることなくグッチャグチャだったとか、見栄ばかりはっている女性だったとか。
あの手袋は、彼女から逃れて清々しているかもしれない、でも、片割れに会えなくなって寂しいかもしれない、やっぱり美しい彼女の側へもう一度戻りたいと思っているかも知れない…
勝手気ままにあの手袋の心情を想像していく。
たぶん、誰かが電車の中に落ちていたあの手袋をそっと網棚においたのだろう。その人は何を思っただろう。同じように、想像しただろうか…

さて、今回の作品は
誰かが誰かに書いた手紙のお話し。
宛先も何も書かれていない、封のされたちょっと厚めの封筒を手にしてしまった人のお話です。
高級感のある手袋は色々想像させてくれました。では手袋ではなく、色々な想像の困難な物…封のされた真っ白な封筒だったらどうなるんだろうかと…。誰かに踏まれてゴミ箱へ捨てられてしまってもおかしくありません。高級感満載の手袋のようにそっと網棚に置いて貰えるかしら? 普段ならポイッと無視されてしまうことが、カミシメテしまうほどのものになる…なんて考えると、ちょっと楽しくなりまして…。今回の作品を書くに至りました。
内容はコメディといえばコメディ、コントというならコント、お芝居というならお芝居、取る方によってはコンテンポラリーとかアングラとか言われますが…ジャンルに関わらず、私達、空気ノ機械ノ尾ッポは、心動かされ、想像しまくり、より楽しんでいただければと切に願っております。

著 松川晃子

 

 


公演概要 

すみだパークスタジオ 倉にて

〒130- 0003 東京都墨田区横川1-1-10
HP: http://www.theater-sou.com/

2/20 2/21

2/22

15:00
19:30

料 金:前売券 2800円(全席自由)

当日券 3000円

 

各種割引:

☆墨田区民or中高生チケット 2000円
(受付販売のみ、区民・学生であることを証明できるもの
(免許証、住民票、保険証、学生証等)を提示ください)

☆キッズペアチケット(HP・受付販売のみ)
キッズペアチケット(大人1名+お子様1名)2800円
(お子様2名以上の場合、1名500円)
※お子様=小学生以下(お子様だけではご入場いただけません)

 


作・演出 クウキノキカイ
出演 原寿彦 松川晃子
高橋清彦
今愛美
石田美智子
岩田裕耳(電動夏子安置システム)
岡田もとや
小林英樹
里居樹季(TheFunkyPirates快賊船)
鈴木聖來
松本タカシ
吉田一義(smokers)
Stuff 照  明:池田圭子
音  響:前田真宏
演出助手:平戸麻衣
宣伝美術:井手口智人
音  楽:岩間 恵
制  作:空気ノ機械ノ尾ッポ

 

※チラシにあります中林美紗、今富舞(劇団天然ぴえろ)、丸橋悠之(テアトルアカデミー)、小松裕子の4人は一身上の都合により出演しませんでした。